天と地と
正月気分が未だ抜けきらない日曜日、某国営放送の「篤姫」、某民放の「天と地と」の時代劇シリーズに長時間TVの前に貼りついてしまった。「風林火山」を敢えて意識して、ぶっつけたのか「天と地と」は武田信玄の対局座にある謎めいた人物の上杉謙信に光を当て、終局的には川中島の決戦までどう展開されるのか、ドラマの展開を追ってしまった。
「風林火山」では主役の軍師山本勘助は歴史家加来耕三さん曰く、山本姓が武田配下の武将として居たかもしれないが、軍師としての所在は疑問視されているが、再び独眼竜の姿でちょこっと現れるのも面白い。
最終的な川中島決戦、武田、上杉両軍相まみえ戦い、両軍多数の犠牲の中で両雄あい譲らず、決着付かぬまま歴史的な対決は終わったと、頭の中では整理していたが、上杉軍の騎馬部隊が武田軍を粉砕、蹂躙し、得意満面で上杉謙信が捨てぜりふを残して消えて行くシーンは、ヒーロ化した主役の肩入れをしたかったのか、不自然にも映った。
戦国時代に疎い聴取者にはドラマの合間に歴史事実や場所の解説などのナレーションはドラマを通じて歴史を知る格好の機会であり、大事な脇役でもある。大河を見て埋もれた歴史遺産に光が当てられ、セリフに出て来ない歴史の流れが明らかにされ、物語も判り易くなる。そんな役割を持っているのが「風林火山」であったのかと両ドラマ見て改めて思い知らされた。
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コメント
「篤姫」、当日見られなかったので、再放送を録画して見ました。
配役に違和感がなく、高橋英樹の島津斉彬なんかは、まさにぴったりで、斉彬そのものという感じでした。
奈良岡朋子の語りが良く、歴史の流れがよくわかります。
主演の宮崎あおいについても、私はよくやっていると思いました。
子役の演技にホロっとさせられる場面がありました。
これからも見逃さずに見てゆこうと思った次第です。
投稿: 鳴門舟 | 2008年1月12日 (土) 21時58分
鳴門舟様 ようこそいらっしゃいました。
「篤姫」
ご覧になったようですね
厳しい年貢の取り立て、農民と武士の立場の違いが、実に良く現れてました
暗い世相の中で奔放に生きる篤姫の姿が、次ぎに何が起きるか、わくわくさせられますね
余り取り上げられない薩摩側から見た、幕末の世界がみられ 、またまた大河ドラマに貼り付けられます。
投稿: 隠れ新八 | 2008年1月12日 (土) 23時53分
あいさつを抜かしまして申し訳ありません。隠れ新八さん、管理人様でしょうか。
私は団塊世代の自営業の男です。
家内は小学校の教師。二男一女おります。
私が幕末にはまったのは、5年くらい前でしょうか。慶喜が大正まで生きた事を知ってからです。侍なんて、われわれとは別世界の
人間だと思っていましたが、私の亡くなった祖父(明治末生まれ)と同じ時期を生きたんだと知り、急に幕末が身近に感じはじめました。
そして、決定的に成ったのが、本屋さんでたまたま手にした「ある明治人の記録」
学校では、だいたい江戸城無血開城で明治につながった様になっていますよね。
われわれ西の人間は東の歴史に疎いと思うのですが、「ある明治人の記録」を読んで
あまりの会津の人たちの惨状に涙、涙でした。
それから、県立図書館に通い、かたっぱしから幕末関係の本を読み始め、現在に至っております。
また各幕末サイトさんにも投稿しております。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 鳴門舟 | 2008年1月13日 (日) 06時27分
鳴門舟様
幕末との出会い、夢中されている様子の紹介有り難うございました。
甲州道日野宿本陣のご案内を月に1、2回承り訪れる方と幕末の繋がりを持っております。
諏訪と江戸を結ぶ参勤交代の休憩所ですが、高島藩、高遠藩、飯田藩の僅かな3藩で問屋場として人足25人、馬25頭が常駐する徳川の物流拠点
です。建物は100坪で東海道などと比較すると小規模なものですが、都内唯一の本陣です。
徳川の天領地でもありましたが、勝沼戦争で官軍に破れ、新選組と関わりを持つ名主は家族諸共、五日市方面に逃げ、留守居役は官軍に捕縛されるなど幕末の風が此処でもろに吹き荒れています。そんな幕末の空気を確かめながら、学習しhpで楽しんでおります。
当サイトへの来訪をお待ちしております。今後とも宜しくお願いします。
投稿: 隠れ新八 | 2008年1月13日 (日) 16時06分